※TINA-TIは、Texas Instruments および DesignSoft, Inc.の商標です。
本報告で使用しているTINA-TIのバージョン”9.3.150.328 SF-TI”です。
この記事でわかること
フリー設計支援ツールTINA-TIの入手URL、
回路図作成、
シミュレーションの実行と波形表示方法。
以前から、使用していたツールなので本報告でも使っています。
ライブラリー(シンボル、SPICE)の無い部品が有る為に、新しいシンボル作成手順について
三端子レギュレーターの作成を例にして説明します。
回路図には図枠が必要なので、タイトルブロックの追加手順を記述。
TINA-TIソフト入手場所
日本語版のTINA-TIツールのインストールは、https://www.ti.com/tool/ja-jp/TINA-TIをアクセスして入手する事が出来ます。
TINA-TI エディタで回路図作成
デフォルトでインストールすると左図の”ショートカットアイコン”がディスクトップ上に現れます。マウス左ダブルクリックで選択、
下図、初期画面が現れます。
部品(シンボル)を配置
本ソフトに登録しているシンボル(DC電源、その他)は、下図 ①から③の手順で配置します。
黄色は、新規シンボルです。作成手順は、下の項目(新規シンボル作成)で説明します。
シンボルのプロパティ変更
各部品の 値・ラベル名を変更します。
例として、DC電源”V1”の電圧値を24Vに設定する手順を、下記に示します。
V1電源シンボル上で、マウス右ボタンクリック
”プロパティ”を左クリックして選択します。
“V1-Battery”ダイアログボックスを表示します。
①電圧値を入力します。
②”OK”を左クリックします。
抵抗器の抵抗値、コンデンサーの容量値も同様にして入力出来ます。
”ラベル”の項は、ラベル名称が変更出来ます。
配線を引く
下の①図と②図の手順で配線を引きます。
回路図の保存
作成した回路図を下記の順番で保存します。
①”ファイル”左クリック
②”名前を付けて保存…”左クリック
”Save Schematic”ダイアログボックスが開きます。
③”保存する場所”を指定します。
④”ファイル名(n):”ファイル名を記入します。
⑤”保存(S)”左クリック
新規シンボル作成
例として、三端子レギュレーターの作成手順を、下記に示します
四角のシンボルとなります。
新シンボルの回路シミュレーションは、別途報告する予定です。
TINA-TIの”回路図エディタ”を起動します。
1.ブロック・ウイザードの起動と作成
①、②左クリックで”挿入(U)”→”ブロック…”を選択
③”ブロック・ウイザード”のシンボルの編集(削除、信号追加)
例、三端子レギュレーターの端子は、底辺に3つの端子としました。
④ブロック・ウイザードの”OK”左クリック
2.新シンボルのエディット
上記、ブロック・ウイザードの④”OK”を左クリック後、下記の”TINA回路図シンボルエディタ”ウインドが起動します。
シンボル中の”ブロック 1”表示を変更します。
①”ブロック 1”を左ダブルクリックすると、”テキストプロパティ”ボックスが表示されます。
②ブロック 1を”三端子レギュレータ”に入力
(文字の大きさは。”フォント”で変更可能)
”OK”を左クリックすると、”ブロック 1”名称→”三端子レギュレータ”に変わります。
③”ファイル”→”OK”を左クリックして、本シンボルを回路図エディタ上の任意の位置に配置します。
3.”Label”の変更(型式入力)
配置後のシンボルを左クリックして選択します。
①、②左クリックで”ツール(Y)”→”マイクロプロパティの編集”を選択
③”マイクロ・プロパティ”ボックスの名称”LM2940CT-5.0”(型式)に変えます。
④”マイクロ・プロパティ”ボックスの”OK”左クリック
シンボル以外の場所を左クリック(シンボル選択を解除)すると、上図の”ブロック 1″が入力した型式に変わります。
シンボルの登録
指定したフォルダーに、シンボルを登録(保存)する手順を示します。
登録したいシンボルを左クリック(選択)
①、②左クリックで、”ツール (Y)”→”マクロのエクスポート…”を選択
③登録する場所のフォルダー名”TINA_LIB”を記入します。
④新シンボルのファイル名”三端子レギュレーターLM2940CT-5.0”を記入します。
⑤”保存(S)”を左クリック
シンボルの呼び出し
登録した、シンボルを呼び出します。
①、②左クリックで”挿入(U)”→”マクロ…”を選択
③”Insert Macro”ボックスで呼び出すシンボルを左クリックで選択。”ファイル名”に選択したシンボル名が表示されます。
④”開く(O)”左クリック
回路図エディタ画面に、選択したシンボルが表示されます。
タイトル(図枠含む)追加
デフォルトの図枠”TITLEBLK.TBT”を開きます。
①、②左クリックで”挿入(U)”→”タイトルブロック…”を選択
③”TITLEBLK.TBT”を左ダブルクリックで選択
④”タイトル・ブロック”ボックスに赤枠記入後、”OK”を左クリック
タイトル(図枠含む)を回路図に、はめ込み手順。
①、②左クリックで”ファイル(R)”→”印刷プレビュー”を選択、上記のタイトル・ブロックで入力した内容で図枠を表示します。
回路シミュレーションの実行と波形表示
TINA-TIの解析方法は、オシロスコープ、XYレコーダー、信号アナライザ、その他等、有りますが、ここでは簡単に電圧・電流波形を表示する”過度解析”を使った、回路シミュレーションの実行手順を紹介します。
注意:回路に、測定用シンボル(電圧ピン、電流計)が入ってしまいます。
計器(電圧ピン、電流計)の配置
予め、観測したい電圧は、電圧ピン(VF1,VF2,VF3)、電流は、電流計(AM1)を、回路に配置します。
測定”計器”配置方法:
”計器”左クリックして、”電圧ピン”又は”電流計”を選択して測定部位に接続配置します。
シミュレーションの実行と波形表示
①、②を左クリックで”解析(W)”→”過度解析…”を選択、”過度解析”ボックス表示
③シミュレーションの実行時間を設定します。
④”OK”を左クリック、自動で波形を表示します。
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