DC24V 4Hzパルス回路設計(ハード版)

エレキ設計

情報のダイレクトリンク
 ・概要ブロック図作成のすすめ
 ・フリーの設計支援ツールTINA-TI
    TINA-TIエディタ、TINA-TI新シンボル作成、シミュレーション

※TINA-TIは、Texas Instruments および DesignSoft, Inc.の商標です。

この記事で分ること

基本仕様を元にして、
・概要ブロック図と説明
・回路図と部品表
・各回路部の設計
・TINA-TI回路シミュレーションと検証
・実回路と評価
までの一連を作業項目として、項目毎に詳細に説明します。

制御は、DC5Vで動作して、
インターフェース部は、DC24Vで動作します。
設計した回路を実際に作成・評価して、数値の比較を行います。

本基本仕様から本ブログでは、2の方法で回路設計をします。
この記事の設計では、パルス発生にタイマーICを使ったハード版とします。

(別記事で、パルス発生にマイコンを使ったソフト版DC24V 4Hzパルス回路設計(ソフト版)」も投稿しています。)


電気部品、開発支援ツール、評価用機器等 個人レベルで出来る範囲とします。

基本仕様

  • 供給電源DC24V
  • DC24Vパルス、周期4Hz(LED点灯)

(電気・温度特性、寸法、各種規格準拠、その他については、割愛します。)

概要ブロック図と説明

下記に、DC24V 4Hzパルス回路(ハード版)の概要ブロック図を示します。

水色枠:DC24V系
緑色枠:DC5V系

各ブロックの説明

・DC24V→DC5Vの電圧変換回
 電圧降下素子三端子レギュレーターを使い、DC24V→DC5Vにします。
 能動素子のタイマーIC、ロジックIC(フリップ・フロップ、インバータ)、フォトリレーの
 発光側の電源とします。

・16Hzパルス発生回路
 タイマー素子を使い、16Hzパルス出力回路を作成します。

・4分周回路
 ロジックICのエッジ型フリップ・フロップを使い、4分周回路を作成します。
 4分周回路の入力に16Hzパルスを入力して、4Hzパルスを出力します。

・DC5V→DC24Vパルススイッチング回路
 DC5V 4Hzパルスは、フォトリレーを使いDC24V スイッチングタイミングを制御します。

 (別記事で、機械式のリレーについては、ここを参照。)

・LED4Hz点灯回路
 DC24V 4Hzパルスのタイミングで、LEDを点灯させます。

(LEDを点灯する事が目的ですとDC5Vから設計する事を考えますが、本回路の目的は、DC24V電源の部品を駆動させる事です。FA(Factory Automation)で使用されている部品は、DC24V系が多種あるためです。)

回路図と部品表

各概要ブロック図の能動素子(半導体素子)の部品を決めます。

部品名称メーカー名型式
三端子レギュレーターTiLM2940CT-5.0-ND
タイマーICNXPセミコンダクターズICM7555IPAZ
ロジックIC
フリップ・フロップ
東芝TC74HC74AP
ロジックIC
インバーター
東芝TC74HC04AP
フォトリレー東芝TLP241A(F(O
赤LED不明
(ジャンクBOXに有り)
不明

作業では、受動素子(抵抗器、コンデンサー)を決めた後で、回路図作成の作業となりますが、本報告では、先に回路図を記述し、後で受動素子について設計報告します。

DC24V 4Hzパルス回路(ハード版)の回路図を下記に示します。
図面作成には、TI(Texas Instruments)社のフリーの設計支援ソフトTINA-TIツールのエディタ機能を使います。

新規に作成したシンボル(黄色)

・U3 三端子レギュレーター(LM2940CT-5.0)
・U4フォトリレー(TLP241A)

グランド(GND)は、24Vと5V共通としました。


部品表(最終版)

部品名称メーカー名型式個数
(セル数)
5V系
消費電力[W]
備考
三端子レギュレーターTiLM2940CT-
5.0-ND
1電力能力Max5.25W(5.25V×1A)
タイマーICNXPセミコンダ
クターズ
ICM7555IPAZ10.5(Max)
ロジックIC
フリップ・フロップ
東芝TC74HC74AP20.1m
ロジックIC
インバーター
東芝TC74HC04AP10.01m
フォトリレー東芝TLP241A(F(O112m
赤LED不明IF2: 4mA(min),10mA(Typ),
18mA(Max)
VF2:2V(Typ)
コンデンサー 0.47uFニチコンUES1HR47MD3
電解コンデンサー 22uFルビコン50PK22MEFC
5X11
1
コンデンサー 0.01uF村田RDER71H103
K0K1
1
抵抗器 330ΩF.L.I.CCFS50J330RB121m1/2W
抵抗器 100ΩF.L.I.CCFS50J100RB16.4m1/2W
抵抗器 2.2kΩF.L.I.CCFS50J2K2B31/2W
可変抵抗器 50kΩ±10%Bourns,
inc
3362P-1-503LF1周波数値の微調節

三端子レギュレーターの5Vの電力能力Max 5.25W>0.54W(合算)
本三端子レギュレーターの電力能力内です。

各回路部の設計

受動素子の回路と値について、設計します。

DC24V→DC5Vの電圧変換回路(三端子レギュレーター)設計

三端子レギュレーターは、Ti製、型式:LM2940CT-5.0-NDを採用
採用理由:低価格、簡単回路で降圧値安定、放熱注意→ヒートシンク必須

三端子レギュレーターの周辺回路のコンデンサーC4,C5の値は、LM2940のデータシート中の
「代表的なアプリケーション」項を参照しました。

下記、回路図とコンデンサー(C4,C5)の値を示します。

C4=0.47uF
C5=22uF

16Hzパルス発生回路(タイマーIC)

タイマー素子は、NXPセミコンダクターズ製、型式:ICM7555IPAZを採用
採用理由:COMSで、低電力動作。一般的なタイマー素子

データシートから以下の計算式を引用しました。
本タイマーを発信器と考え、タイマーICの非安定モード(ASTABLE OPERATION)の回路としました。

目標周波数(f)=1.44÷{(抵抗Ra+2×抵抗Rb)×コンデンサC} —–(a)

抵抗RaとRbについては、下記の回路図参照


目標周波数値(f):16Hzパルスにするための抵抗値(Ra,Rb)とコンデンサー(C:C1,C2)の値を式(a)より求めます。

f=1.44÷{(2.2kΩ+2×46.8kΩ)×(0.47uF+0.47uF)}
15.99Hz
Ra:固定抵抗器2.2kΩ
Rb:可変抵抗器50kΩ±10% 評価時、オシロスコープを使い16Hzに調整します。
C1,C2:電解コンデンサー0.47uF(0.94uF 2個を並列接続します。)

4分周回路(16Hz→4Hz)

4分周回路には、ロジックICのエッジ型フリップ・フロップ、東芝製 型式:TC74HC74APを採用
採用理由:ハイスピードCMOS。次段で使うインバーターと同じ種類にしました。

2分周回路は、エッジ型フリップ・フロップ3番端子入力に16Hzクロック、/Q端子出力をD端子入力に帰還接続すれば、Q端子出力は3番端子のパルスを2分周した出力となります。
同じエッジ型フリップ・フロップを2個接続すると元クロック(16Hz)から4分周した事になる典型的な分周回路です。
下記の回路図参照

以降で、使われている公式は、

  • オームの法則:V=I×R
  • キルヒホッフの第一法則:Σ入力電流=Σ出力電流
  • キルヒホッフの第二法則:Σ起電圧=Σ電圧降下
  • 消費電力計算:W=R×I2

  を基本に計算しています。

DC5V→DC24V 4Hzパルススイッチング回路(フォトリレーをインバーターで制御)

ロジックICのインバーター東芝製、型式:TC74HC04APを採用
採用理由:フォトリレーを直接ドライブするために、大きめの出力電流を流すことが出来る。
(見かけない回路ですが、ロジックIC中の使用セル数を限定すれば制御出来ます。)

フォトリレーをトランジスタで制御する回路は、ここを参照

4Hzパルス周期で、DC24Vを制御するために東芝製フォトリレー 型式:TLP241Aを採用
採用理由:オン電流大。ON/OFF制御だけですとフォトカプラより容易、但しON/OFF遅延大

抵抗器R3,R4を決めます。

・U4 フォトリレー(TLP241A)仕様 (データシートの「推薦動作条件」項から抜粋)

項目記号単位
入力順電圧VF(1)1.27V
入力順電流IF(1)5(Min),7.5(Typ),
25(Max)
mA

・U7 インバーター(TC74HC04AP)仕様 (データシートから抜粋)

項目記号定格単位備考
出力電圧VOH4.18(Min)VVCC=4.5V Ta=25℃

フォトリレーに接続する抵抗器(R4,R5)を決める計算式(b)

(R3+R4)=(出力電圧VOHー入力順電圧VF(1))÷入力順電流IF(1) —–(b)

(b)式の説明
  上記、「DC24V 4Hzパルス発生回路」参照
  基本は、オームの法則(R=V/I)
  R:抵抗器R3,R4
  V:抵抗器R3,R4の電圧降下(出力電圧VOHー入力順電圧VF(1))
  I:入力順電流IF(1)
          に相当
インバーターとフォトリレーの回路図を下記に示します。

(b)式に、上記のデータシートの値を代入、
ポイント:仮定として、IF(1)(入力順電流)Type値:7.5mAを目標値とします。
実際のIF(1)値は、電気的仕様、持ち合わせの抵抗器を鑑みて決めます。

 VOH(出力電圧)Min値:4.18Vでも、7.5mAを維持する時の、抵抗値を算出
 (R3+R4)=(4.18V-1.27V)÷ 7.5mA=388Ω
抵抗器の持ち合わせの都合上、R3:330Ω、R4:100Ω(合わせて430Ω)と決めました。

R値大きめにした理由:
実際のインバーターからの出力電圧VOH>4.18V(Min)となり、多少の大きめの抵抗値でも、IF(1)に問題無いと判断しました。

大きめとなった抵抗器 R3=330Ω、R4=100Ωで電流値IF(1)を再計算
(IF(1):5mA(Min)以下で有れば、IF(1)推奨動作条件外となり、抵抗値選定に問題有の判断となります。)

Min側の確認計算:
Min側のIF(1) = (4.18V-1.27V)/430Ω=6.8mA
Min側のIF(1) =6.8mAは、データシートの「入力順電流IF(1) 5(Min),7.5(Typ),25(Max)」の範囲に有り R3,R4(430Ω)選定は、問題無いことが
確認出来ます。

・抵抗器R3,R4の消費電力の確認(抵抗値の大きい方 R3:330Ωで確認しました。)

消費電力W=抵抗R3×電流IF(1)×電流IF(1) —–(C)


ポイント:IF(1)のMax値を算出後、消費電力を計算して、抵抗器の規格1/2W以下であることを確認
上記の三端子レギュレーターデータシートの出力電圧VDD:5.25V(Max)としました。
(b)式を抵抗値から電流値を求める式に代えて
IF(1)Max=(5.25V-1.27V)÷(330Ω+100Ω)=9.3mA

IF(1)Max消費電力Wは、
W=430Ω×9.3mA×9.3mA=0.04W<0.5W(抵抗器の定格値)
本抵抗器が定格電力内であることが確認出来ました。

U7インバータードライブセル数の確認

ポイント:使用条件として、ロジックICインバーター6セル設置されている中、
     2セル分を使用可能とします。

以下に、使用セル数2セルについて、説明します。

・U7 インバーター(TC74HC04AP)仕様 (データシートから抜粋)

項目記号定格単位備考
出力電流Iout±25mA1セル分
絶対最大定格
電源/GND電流Icc±50mA全セル(6セル)総電流
絶対最大定格

① 本インバーターの1セル分の出力電流:Iout=±25mA>IF(1)=9.3mA(Max)
 本回路のIF(1)電流値は、1セルの出力電流Ioutより小さい事を確認出来たので、問題無し。

② ロジックIC中の2/6セル分使用の場合 総セル(6セル)分の電源/GND電源:
Icc=±50mA>2セル分18.6mA(9.3mA×2セル)となり、2セルの出力電流の方が小さいので、2セルドライするには、問題無し。
①と②の条件から、インバーターの使用セル数は、2セルとしました。

フォトリレーをドライブする別の方法として、「DC24V 4Hzパルス回路設計 マイコン版」では、
本フォトリレーをトランジスタ(2SC1815)でドライブする回路を設計します。

LED 4Hz点灯回路

LEDは、ジャンクBOXで見つけ、製造メーカー不明。一部の仕様だけ確認できました。
ポイント:DC5VでDC24V回路を制御すること。

LEDの仕様

項目記号単位
順方向電圧VF(2)2V
順方向電流IF(2)4(Min),10(Typ),
18(Max)
mA

抵抗R1,R2共に2.2kΩと決めて、問題無いか確認します。
抵抗値は、手持ちの都合上です。

下記に、回路図を示す。

電流IF(2)は、上記式(b)と同じです。電流IF(2)を求める式に代えます。

順方向電流IF(2)=(電源電圧VDDー順方向電圧VF(2))÷抵抗R1+R2

LEDへの順方向電圧VF(2)=2V、R1=R2=2.2kΩの時の順方向電流値IF(2)の値は、
IF(2)=(24V-2V)÷(2.2kΩ+2.2kΩ)=5mA
  (フォトリレー受光側のON抵抗は、小さいため省略しました。)
IF(2) 5mAと仕様に対し小さめですが、発光を確認でき来たので、R1=R2=2.2kΩとしました。
(本報告は、LEDを点灯させる事が目的でなく、DC5V パルスでDC24Vを制御する事が目的です。)

R1,R2の消費電力
上記の式(c)を使い、消費電力を計算します。
消費電力W=2.2kΩ×5mA×5mA=0.055W
本抵抗器の定格値は、1/2W仕様のため問題無しです。

回路検証(TINA-TI回路シミュレーション)

実回路を製作する前に、回路シミュレーションで一部回路の検証します。
特徴:PC上で回路動作を検証をして、設計効率向上を計ります。

全回路のシミュレーションを実行したいところですが、SPICEライブラーの無い部品がある為、
下記、2回路の検証となりました。
1.16Hzパルス発生回路
2.4分周回路
(古い話し(1990年代)ですが、SPICEシミュレーションは、回路の一部の検証が通常でした。)

フリーの設計支援ソフトTINA-TIツール」の説明は、こちら

シミュレーション用回路

下記に、シミュレーションの回路図を示します。

測定部位
VF1:16Hzを想定した電圧波形
VF2:VF1を2分周した電圧波形
VF3:VF1を4分周した電圧波形
AM1:仮フォトリレーの電流波形(SPICEライブラーが無いので目安値です。)

回路シミュレーション結果と波形

回路シミュレーションの波形を下記に示します。

タイマーIC出力周波数値(目標値16Hz)

タイマーIC:ICM7555の出力電圧波形:VF1の周波数値を調べます。
1周期の時間 A-B=66.72mS
周波数値f=1÷(A-B)=1÷66.72mS≒15Hz

計算値とシミュレーション値の差異について

項目目標周波数値
[Hz]
設計15.99
シミュレーション15
差異約1

計算値とシミュレーション値の差異は、約1Hzありますが、実回路では可変抵抗器Rbを使い16Hzに調整します。

4分周回路

波形より、VF1からVF3が4分周になっていることが確認できます。

実回路と評価(オシロスコープ)

DC24V 4Hzパルス回路設計(ハード版)の実回路を制作しました。

ブレットボードを基板として、実装しました。

評価

測定機器の精度について
評価に使う、安定化電源、測定器(テスター、オシロスコープ)は、個人所有の物であり、各測定装置の校正を行っておりませが、前提として本装置での測定値を正しい値とします。
家庭用AC100Vは、日や時間帯により電源の状態が変わり、これが安定化電源の出力電圧に多少影響を及ぼす事が有りました。

測定項目
1.DC24Vからの降圧値、電力値
2.タイマーICの出力周波数値
3.4分周回路確認
4.U7インバーター出力電圧VOH、電流値IF(1)
5.フォトリレー(受光側)電流値IF(2)
6.フォトリレーON/OFF遅延時間

測定部位
波形名 A波形からD波形までの測定部位を下図に示します。

オシロスコープの
1ch,2chのプローブグランドリードは、全て回路のGNDに接続
して測定

1.DC24Vからの降圧値、電力値

三端子レギュレーターの出力電圧値を下記の表に示します。
  仕様値は、データシートから抜粋

項目三端子レギュレーター
出力電圧仕様 [V]
測定値
[V]
備考
三端子レギュレーター
出力電圧
4.75~5.255.01三端子レギュレーター入力電圧仕様:
DC21.4~26V

三端子レギュレーターの出力電圧値:DC5.01V一定を確認出来ました。

本回路の消費電力(5V系)の測定値を下記の表に示します。

項目三端子レギュレーター
仕様[W]
測定値
[W]
備考
消費電力5.25(Max)0.07計算値Max0.54W
部品表参照

三端子レギュレーターの電力能力内で有ることを確認出来ました。

2.タイマーICの出力周波数値 

可変抵抗器Rb46.8kΩのタイマーIC周波数VF1の波形を、下記に示します。

出力周波数の比較表を下記に示す。

測定項目(Rb=46.8kΩ)周波数値 [Hz]
設計15.99
回路シミュレーション15
オシロスコープ測定16.2

目標周波数値16Hzに近い値となり、満足した結果となりました。
Rbを可変してLEDの入力波形で4Hzパルスに調整します。

3.4分周回路確認

上図、測定部位 A波形:①1ch タイマーIC、②2ch INV(インバータ)について、
オシロスコープで観測したA波形を下図に示します。

1ch タイマーIC
周波数値 [Hz]
2ch INV
周波数値 [Hz]
16.14.00

タイマーICの出力波形1chが、INV出力2chで4分周になっていることを確認出来ました。
(エッジ型フリップ・フロップを使用した4分周回路が、確認出来ました。)

4.U7インバーター出力電圧VOH、入力順電流値IF(1)

上図、測定部位 B波形:①1ch INV VOH波形、②2ch R4までの電圧値について、
オシロスコープで観測したB波形を下図に示します。

IF(1)値を計測(ONの期間)

IF(1)=(1ch INV VOHー2ch R4までの電圧値)÷ R3

IF(1)=(4.61Vー2.05V)÷ 330Ω=7.76mA

観測値1ch INV VOH:4.61Vにして、設計時の式(b)を使い再計算

入力順電流IF(1)=(1ch INV VOHー入力順電圧VF(1)) ÷(R3+R4)
IF(1)=(4.61Vー1.27V)÷(330Ω+100Ω)=7.77mA

波形の計測と設計値を比較した表を下記に示します。

項目IF(1)仕様
[mA]
1ch INV VOH
[V]
IF(1)
[mA]
波形の計測5(Min),7.5(Typ),
25(Max)
4.617.76
設計の式(b)で
再計算
同上同上7.77

計測した入力順電流IF(1)値は、フォトリレーONの仕様範囲内であり、かつ設計値とほぼ差異が無いことを確認できました。

フォトリレーOFF期間は、0Vとなり問題無し

ロジックICインバーターの使用セルは、設計時と同じ2/6セルとします。

5.フォトリレー(受光側)電流値IF(2)

上図、測定部位 D波形:①1ch R2までの電圧、②2ch フォトリレーまでの電圧波形について、
オシロスコープで観測したD波形を下図に示します。

IF(2)値を計測(ONの期間)

IF(2)=(R2までの電圧値ーフォトリレーまでの電圧値)÷ R1
IF(2)=(12.6Vー1.80V)÷ 2.2kΩ=4.9mA

波形の計測と設計値を比較した表を下記に示します。

項目IF(2)仕様
[mA]
IF(2)
[mA]
備考
波形の計測4(Min),10(Typ),
18(Max)
4.9
設計同上5”LED 4Hz点灯回路”節を参照

計測した順方向電流IF(2)値は、LED ONの仕様範囲内であり、かつ設計値とほぼ差異が無いことを確認できました。

LED OFF期間は、フォトリレーOFF(断線状態)で有り問題無し

LEDのON/OFFパルス周波数値は、3.99Hz~4.02Hzにする事が出来ました。

6.フォトリレーON/OFF遅延時間

上図、測定部位 C波形:①1ch INV電圧、②2ch フォトリレー電圧波形について、
オシロスコープで観測したC波形を下図に示します。

 INVドライブからフォトリレーON/OFF遅延時間を表に示します。

項目INVのVOH
[V]
フォトリレーON遅延
[mS]
フォトリレーOFF遅延
[mS]
備考
仕様4.182.8(Typ),5(Max)0.3(Typ),1(Max)IF=10mA
計測4.641.340.648IF=7.76mA

ON/OFF遅延時間は、仕様内であることが確認出来ました。